守備の指標であるUZRを学んでいこうと思います。
Ultimate Zone Rating(アルティメット・ゾーン・レーティング)の頭文字のようですね。
究極のゾーンレーティングとはなんぞや?
- 守備の上手さを数値化する
もちろんエラー数や、それに基づく守備率というのはありましたが、エラーを記録したかどうかのみが評価ポイントとなっており、総合的な守備指標とは言い難いものでした。
なぜなら守備の上手さというのは捕球、肩の強さ、ボールを追う足の速さ・打球への反応の速さ(守備範囲の広さ)、ポジショニング(フィールドのどこに打球が飛んできそうと予測していたか)などの要素によって成り立っています。
守備率が数値化しているのはそのうちの一部である、確実性を数値化したものといえそうです。
ではUZRはどのように守備の能力を数値化しているのでしょうか?
- UZRの背景
『Slugger特別編集 2017プロ野球オール写真選手名鑑』によればUZRとは
各ポジションリーグの平均と比較し、どれだけ失点を多く防いだかを示す指標と説明されています。
初めてUZRの説明を読んだ時に、発想自体がすごくクリエイティブだなと思いました。
通常指標というと各要素の能力をそれぞれ数値化して、それらを混合したもので測ろうとしそうなものです。
OPSなどはその簡単な例で、長打能力と出塁能力の和で表されます。
ところがUZRというのは、守備の個別の要素に分割せず、全体としてみているのです。
「守備というのは失点を防ぐためにやっているのだ、だからどれだけ失点を防いだかが重要なのであって各要素は重要ではない」と言われたような気がします。
ハッとしますね。
- 気になる算出方法
ではUZRはどのような方法で数値化しているのでしょうか?
これはどうも非常に複雑なようで、簡単に数式で表せるものではないようです。
前述した選手名鑑から再度引用します。
フィールドをいくつものゾーンに分け、全打球の方向や種類、速度を記録し、各打球の❝難易度❞を設定した上で各選手の実際の守備処理と照らし合わせる。難しいです。
そもそも打球の分析ができないと数値がはじき出せない以上、誰でも算出できるような統計ではありません。
部活やボーイズなどでは扱えず、適用できるのがプロ野球など非常に限られてしまっているのが現状です。
将来的にはアマチュアでも簡単にUZRを計算できる機材やソフトが開発されるのかもしれませんが、10年以上は先のことになりそうです。
UZRはリーグの平均的な野手との比較という相対的な数値なので、比較対象の設定など膨大なデータを必要とすることも容易に推測できます。
今はデータスタジアム社やDELTA社など企業に算出を委ね、我々は提示された数値を鵜呑みにするしかなさそうです。
- UZRの特徴
〇UZRは相対的な指標
リーグの平均的な野手との比較になるので、リーグ全体のレベルが上がれば同じ選手でもUZRは影響を受けます。
〇ポジション別に見る
UZRはセンターとファーストのように異なるポジションで比較をしても意味がありません。
同じポジションの選手同士で比較します。
ただし投手と捕手は対象外となります。
〇数値の見方
「リーグの平均的な野手」を0とし、プラスであればより多くの失点を防いだ、マイナスであれば平均以下と評価されます。
+10程度になると優秀、-10で悪い、といった評価基準となっています。
上限や下限はないのですが、-20~+20くらいの範囲におさまっている印象を受けます。
〇適正なサンプルサイズは3年
みたび選手名鑑から引用しますが
選手によってはシーズンごとのばらつきが大きく、真の実力を判断する上での適正なサンプルサイズは3年ほどとされる。ということは3年間レギュラーとして試合に出続けないと、その選手の真のUZRはわからないということでしょうか?
これは厳しい、というかUZRの限界と言ってもいいかもしれません。
シーズンが変わるとコンバートなどポジション自体が変更されることもありますし、移籍してリーグが変わることもありますし、自分が変わらなくても周りの選手が入れ替わることがあります。
同じリーグ内の同じポジションに新たな選手が加入した場合、「リーグの平均的な野手」も変化します。
こうしたUZRの特性を押さえた上で数値を見る必要がありそうですね。
- UZRの高い選手
2017年でいえば、DeNAの桑原選手がセンターで17.7という数値をたたき出し、ゴールデングラブ賞を受賞しました。
17.7は広島の丸選手の17.1や巨人の陽岱鋼選手の10.4の激戦を制しており、桑原選手がDeNAの守備に大きく貢献したことを示しています。
こちらはパ・リーグのショートでUZR21.5をマークし、新人王に輝いた西武・源田選手。
見てて惚れ惚れしますね。
UZRのデータはhttp://1point02.jp/op/gnav/leaders/pl/pfs_advanced.aspx?sn=2017&lg=0&tm=0&ps=0&sl=1&sr=0&pn=-1から引用いたしました。
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