2018年2月15日木曜日

野球と統計 ~BABIPは本当に運なのか~


BABIPを調べてみたいと思います。

バビップと読みます。

非常に解釈の難しい指標で、運のよさの指標ともいわれているようです。

運のよさなんか測ってなんの意味があるんだ???

さっそくみていきましょう。


  • BABIPの計算方法
BABIP = (安打 - 本塁打) ÷ (打数 - 三振 - 本塁打 + 犠飛)

これがBABIPの式のようです。

ホームラン以外のフェアグラウンドに飛んだ打球のうち、ヒットになった割合を示しているのだそうです。

なんだか難しいですね。

分母をみると、打数から三振と本塁打を引いています。

これらはフェアグラウンドに飛んでないので除外されるわけですね。

犠飛、これはだいたいフェアグラウンドに飛んでいるでしょう(ファウルグラウンドに飛んだ犠飛もあると思うけど)、だから打数に足します。

※打数には犠打、犠飛、四死球は含まれていません。

分子はホームラン以外のヒットってことですね。

数式の意味はわかりました。

  • BABIPの平均
様々な調べによると、どうもBABIPというのは.300に収束するといわれていました。

少なくとも.300というのがBABIPをみる時のひとつの基準になっていることは間違いないようです。

.300よりも高い打者は平均よりも多くヒットを生み出している、.300よりも低い打者は平均よりもアウトになっている。

被BABIPが.300よりも高い投手はフェアグラウンド内に打たれた打球が平均よりもヒットにされている、.300よりも低い投手は平均よりもアウトを稼いでいる、と解釈することができそうです。

  • 打者の場合
打者についてしばしばいわれているのは、
  1. 内野安打を打てる俊足打者は、他の打者に比べてヒットにできる領域が広くBABIPが高くなりやすい
  2. プルヒッターなど、ある方向への打球割合が多い選手は、守備シフトを敷かれるためヒット性の打球もアウトになりやすくBABIPが低くなりやすい
の2点です。

ということは、BABIPが高い打者というのは

〇足が速い
〇広角に打てる(右にも左にもセンターにも打ち分けられる)
〇全ヒットのうちのホームランの割合が低い

という特徴を持つことになりそうです。

(3つ目の事実は数式から導かれます)

実際にBABIPが高い選手はというと…

  • 2017年セパBABIPランキング

   セ・リーグ         パ・リーグ
安部友裕(広)  .378   柳田悠岐(ソ)  .359
マギー (巨)  .366   ペゲーロ(楽)  .349
大島洋平(中)  .355   秋山翔吾(西)  .348
田中広輔(広)  .349   西川遥輝(日)  .345
丸 佳浩(広)  .346   中島宏之(オ)  .341
宮崎敏郎(横)  .334   茂木栄五郎(楽) .334
鳥谷 敬(阪)  .327   銀  次(楽)  .334
坂口智隆(ヤ)  .326   浅村栄斗(西)  .318
坂本勇人(巨)  .321   外崎修汰(西)  .310
倉本寿彦(横)  .317   T-岡田(オ)  .309


ランキングをみると、左打者(赤字)の多いこと。

20人中14人が左で、それも足の速い選手が多い

そしてランクインした右打者は共通して、右打ちが上手く広角に打てる打者です。

右打者でランクインしている選手は坂本選手、外崎選手を除くと特別俊足でもないというのが興味深いです。

こうしてランキングをみると、理論が実証されていることがわかります。

(本当は1年間の成績ではなく、もっと長期にわたってサンプルを集めた方がより精度の高い議論になるのだと思います)


  • 打者のBABIPが低いことは打者の能力のせいなのか?

BABIPが平均より高いことについては、打者の能力の高さを表しているように思えます。

では低い場合はどうなのか?

さきほども言ったように、シフトを敷かれたかもしれませんし好捕に阻まれたかもしれません。

また推測ですが、右打者というだけでやや不利になる傾向があるでしょう。

おそらくここが解釈の分かれるところで、選手個人の能力(シフトへの適応力や足の速さ)が欠けているためだと考える人もいれば、運という要素が絡んでくると考える人もいるのでしょう。

個人的には運悪くアウトになることはあっても、サンプル数が多くなれば運の要素が入り込む余地はないのではと考えています。

年間通して運が悪くたくさんアウトになってBABIPが低かった、というのは違和感があります。

それは結局アウトになりやすい打球しか飛ばせなかったのではないでしょうか?


  • 投手の場合
BABIPは打者に対して用いられますが、投手に対して被BABIPといった形で活用されることがあります。

投手目線で考えると、フェアグラウンドに飛んだ打球がヒットになるかどうかは自チームの守備力にかかってきます。

また守備力に加えて本拠地となる球場のバイアスも関わってきます。

従って被BABIPを参照際にはこれらの影響を考慮する必要があると思います。

ただどうも投手の被BABIPというのは打者ほど大きな差が出てこないとも言われています。

これはこれで不思議ですね。

そういう意味では投手の方が運の要素に左右されてしまうのかもしれません。


確かに打球の行方というのは誰にもわかりませんし、ましてや投手は投げたあとバッターがどんな風にスイングしてどこに飛ばすかなんてわかりません。

当然プロなので狙いがあって投げているのでしょうが、必ずしも狙い通りに投げられるとは限りませんし、従って狙い通りに打ち取れるかどうかもわかりません。

投手にとってみれば「投げたあとのことは知らん」ということなのでしょう。


  • BABIPを語る際に「運」がつきまとう理由
一番はじめの方で、BABIPが.300に収束すると書いたのを覚えていただいてますでしょうか?

原因はこの説にあると思います。

どんな投手の被BABIP(打者のBABIP)も.300に近付くはずなのに.300という数値から乖離している場合、その原因が追究されるでしょう。

その際に出てきた解答の一つが「運」だったのではないかと思います。

前述した通り、投手にとっては投球後については自身でコントロールすることができません。

投球後は打者や味方の守備(投手自身の守備も含む)に依存します。

だから.300から乖離しているのならば、投手自身ではどうしようもない要素、すなわち運が良かった/悪かったという議論になるのだと思います。



ではここで疑問なのですが、投手の被BABIPは.300に収束するという説は本当なのでしょうか?



僕は本音では疑わしいと思ってます。

なぜなら明らかに二軍レベルの投手と大谷翔平とが同じ被BABIPをマークすることは考えにくいからです。

一方はメッタ打ちに遭い、大谷は優れた被BABIP(そして被打率)を残すと思うのが自然です。

球場やチーム守備力に依存しながらも、投手自身の能力も影響されると考えられないでしょうか。

これが、BABIPと運を絡めることに否定的な理由です。



ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

以下は余談です。





  • 外崎修汰

BABIPのパ・リーグのランキング9位に登場した外崎(とのさき)選手。

昨年の稲葉ジャパンで目にされた方も多いのではないでしょうか?


外崎選手は内野は二、遊、三、外野は左、右と守れて広角に打ててパンチ力もあって俊足のユーティリティプレーヤーです。応援歌も楽しい選手です♪

2018年から辻監督が現役時代つけていた背番号5を背負うことになりました。

非常に期待の高い選手です。



こちらは昨年のファンフェスタで登場したサンシャイン外崎。






最後までお付き合いいただきありがとうざいます。

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